内の倉川 又八沢~二つ倉沢

本ルートは先週予定していたが、雨のため断念した。そして、今週改めて実施することにした。

17日:

新発田駅で丸山さんを迎えて、加治川治水ダムへ向かう。いつものように、赤谷林道のゲート手前の駐車場に車を停めて、加治川上流へ向かう。一時間半で赤津山の点検路入口に到着。そこから急な登りに喘ぎつつ、三時間強で西ノ峰に着いた。
今回も、昨年皆口沢を下降した時と同様に、間もなく西ノ峰というところでガスが沸いてきて視界が遮られた。複雑な地形なので、尾根が見通せないことによって大きな不利を被った。

点検路から藪に分け入り、西へ向かうが、又八沢右俣の北側の尾根を進んでいたため、一旦沢へ降りて、枝沢を登り返して1350Mピーク手前のコルに出た。昼食後ピークの北側を巻くように登っていくが結局稜線に合流して、1340M小ピーク手前のコルに降りた。さらに藪を掻き分けて1340Mのピークを越えるが、ピークの北西は尾根と谷がはっきりしない。コンパスで方角を確認しながら降って1230M辺りで沢型がはっきりしてきた。そこから僅かに降った1220M付近が湧水帯となっており、湧き出した水が沢となって流れている。

沢地形に向かって下降
湧水帯から水が流れ出す

源頭部付近は風化した花崗岩の砂利が窪に堆積している。二回右からの流れを併せると、8M滝が懸っており、左岸ブッシュ帯を巻いていく。滝を下降すると、(1:3)で右から流下してくる水量の多い沢に出た。地形図と比べて傾斜が小さいのと、沢が流れていく方角や曲がり具合に違和感を感じていたが、この時点で又八沢の支流に入ってしまったことを確信した。ここで、予定を逆回りのルートに変更して、又八沢下降から二つ倉沢を遡行することにした。

8M滝

平凡な沢を下降していくと、互いに2M弱の小滝を懸けて、下降してきた右俣と、西ノ峰の北側から流れてきた左俣が合流する。釜に落ち込む3Mの滝の右壁をクライムダウンし、下部がハングしたのっぺりとした岩盤を滑り落ちる7M滝は右岸を小さく巻いて細い枝沢から基部に降りた。4M2条の滝を左から巻いた後、続く6M滝は落口左側のブッシュに古い残置シュリンゲがあったが、その隣の木に捨て縄をかけて懸垂で下降する。

二俣の滝
7M滝
6M滝

ここから小滝以外は高巻きと懸垂の連続となる。4M滝を右から巻いて、懸垂で沢床に戻り、続く2Mクラスの小滝群をクライムダウンした後、10Mの滝に阻まれて、これに続く2つの滝をまとめて左側から巻く。5M滝を水流に沿って斜めに横たわる倒木にロープをかけて懸垂下降すると、4M滝を右から、20M3段の滝を左から、3Mと7Mの滝をまとめて右から巻いていく。

5M滝
20M3段の滝

次は灰色と褐色のマーブル模様のスラブの左岸寄りを穿って流れ落ちる30×15の樋状の滝が懸る。途中までスラブを下降してみたものの、幾分傾斜が急になっているように見える草付となった下部の様子が分からず、結局右岸の尾根に登り返して、この滝も巻いた。

マーブル模様のスラブ壁の30×15滝

5M2段をクライムダウンした後、もう一つ5M滝を巻くと、右岸から水量比(2:1)で支流が流れ込む。ここまでほとんどの滝を巻いて下降してきたが、下から見上げてみると、登れそうな滝も結構あり、遡行した方が楽しめる沢だという印象を持った。

しばらく落ち着いた河原状が続き、このまま出合まで行けることを期待したところで、5M滝から始まる連瀑に下降を阻まれる。既に18時を回っており、幕場を得たいところだが、適地が見当たらず、滝場の下流に幕場を求めることにした。左岸を巻いていくが、30Mロープ一本ではなかなか下降点が見つからず、ヘッドライトを灯しながら内の倉川本流の左岸まで行ってしまった。結局降りられずに、少し戻って、出合から50Mほど上流の5M滝の上に懸垂下降した。時刻は既に20時20分、真っ暗だった。平坦な陸地を望むべくもなく、わずかなスペースにテントを張ることすらできず、フライを被ってビバークすることになった。

5M滝

18日:

前夜はビバーク地から先のルートが見通せなかったが、明るくなってみると右岸には簡単に取り付けそうなことが見て取れた。右岸は昨年、本流の又八沢出合から上流を巻くために使ったルートなので、簡単に下降できることは分かっていた。沢に戻ったところは、出合に懸る8×8のナメ滝の落口付近だった。ナメ滝の右岸寄りをクライムダウンして、本流に降り立つ。雪が少なかったとはいえ、さすがにまだ梅雨でもあり、前日も雨だったので、昨年ここを遡行した時よりは格段に水量が多い。

ビバークスペース
又八沢出合の滝

難所はないが、あまり天候もさえないので、あまり濡れないように、丁寧に浅場を探ったり、へつったりして本流を下降する。見覚えのある大量の倒木によって出来上がった淵を過ぎると、間もなく北俣沢出合に着く。出合上流の淵は右岸を巻いて、幕場適地の台地にあがった。台地には、新たな焚き火跡とゴミが落ちており、自分が訪れた後に訪問者があったことが窺えた。

本流を下降

台地から一旦北俣沢に降りて、本流に戻る。徒渉を繰り返して下降していくと、昨年は右岸から巻いた滝場に出る。滝場の上は左岸の方が取付くのにお誂え向きとなっているため、迷わず左岸の樹林にあがった。下草が少なく比較的歩きやすい斜面が続く。ただし、下部は絶壁でロープが届かないため、結局本流に下降しないまま二つ倉沢に出てしまった。

滝場になった所で左岸を巻いて二つ倉沢を目指す

高巻きの途中から見えていた出合の滝を見に、20Mばかり往復してから二つ倉沢を遡行する。遡行開始早々に3M滝が二つ続くが難しくない。その後、小滝やゴーロ状の落込みが続いて、再び3Mクラスの滝が4つ間を開けて懸っている。少し谷が開けた感じになるが、右壁に倒木が立て架かった6M滝が懸っており、その先は鋭いV字の谷になっている。倒木伝いに取付いてみたが、上部が悪かったため、引き返して右岸のルンゼを登ったところから巻く。高巻きの途中で、前方に15M位の落差の二条の滝が見える。よく見ると、下部に5Mの滝が連なり、さらに間を開けて滝が懸っている。谷に降りても、15M滝を登るのは難しそうなので、見えている滝をまとめて巻くことにした。途中一本のルンゼをまたいで、15M滝の上に降りた。

二つ倉沢の出合に懸る滝
下流部
3M前後の滝が続く
倒木が立て架かった6M滝
高巻き中に見えた15M滝

滝上は谷が浅くなり、登れない滝があっても高巻きは容易な渓相である。5M前後の滝が続くが、難しい所はなく、どれも簡単に直登していく。右手にガレの押し出しを見て、谷が左に折れると、次第に斜度が増してくる。どこが滝とも判然としない傾斜が続き、やがて12Mナメ滝が現れる。細かいホールドを丁寧に拾って直登すると、上部にはナメが続き、さらに2M、3Mの滝が連なる。最後の3Mは左から小さく巻いた。さらに見上げるような斜度に大岩が累々と重なる異様な渓相となり、ぐいぐいと高度を稼ぐ。

快適に登れる滝が続く

斜度が増してどこが滝とも判然としない

12Mナメ滝

岩盤が露わになり、3M滝を二つ越えると、18M4段の滝が懸る。段の間は緩いバンド状で難しい滝ではないが、登っていくと、最上段は正面から水流を浴びて正面突破しなければならない。

18M4段の滝

18Mを登り切ると次第に傾斜が緩くなってくる。尚も連瀑とも見て取れるようなナメが続くが、核心は越えたようである。正面に抉れた草付を見て窪が左に曲がると、源頭の雰囲気となり、見る見るうちに水流が細くなっていく。水が枯れて、ブッシュ帯となり、やがて蔓草混じりの藪になると1340M小ピークである。

さらに藪を漕いで1350Mピークを越え、やや北寄りに降って、又八沢右俣の源頭に降りる。そのまま又八沢を詰めて行くと、ほとんど藪漕ぎなしに点検路に出た。今思えば、皆口沢の時も、又八沢から1350M手前のコルに出た方が楽だったようだ。

又八沢源頭部を経て点検路に出た

点検路、赤谷林道と往路を辿って加治川治水ダムに着いた頃、ほぼ19時となっていた。
あやめの湯でざっと体と頭を洗っただけで入浴を切り上げ、翌日の仕事を気にする丸山さんを新発田駅まで送ってから帰路に着いた。途中3カ所のPAで仮眠をとり、帰宅したのは翌朝5時だった。
5時と言えばいつもの起床時刻であり、洗い物、干し物、ゴミ処理を済ませて、そのまま出勤した。

 

同行者の記録

遡行図:又八沢二つ倉沢


山行最終日:2016年7月18日
メンバー:長島(L) 丸山
山域: 飯豊連峰 加治川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
17日:加治川治水ダム(6:30)-点検路入口(8:00)-西ノ峰(11:10)-西ノ峰西側のコル(12:00)-1340M小ピーク北西の又八沢の枝沢(13:25)-右俣(14:00)-670M右岸枝沢出合(18:40)-出合付近(20:20)
18日:出合付近(6:40)-出合(6:45)-北俣沢出合(7:30)-二つ倉沢(8:25)-650M付近=高巻終了点(9:50)-1050M付近(12:00)-1340M小ピーク(13:15)-点検路(15:05)-点検路入口(17:15)-加治川治水ダム(18:55)
地形図:二王子岳
報告者:長島

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