阿賀野川 不動沢

不動沢は、深沢の近くにあって、それなりに興味を惹く沢という基準でピックアップした。深沢のおまけで遡行するようなつもりでいた沢である。
前日同様に角神荒砥沢の林道に車を停めて、国道459号線を東へ向かう。不動沢は皐月橋の下を流れる沢だが、出合付近は伏流している。左岸にはトイレのある駐車場があり、不動滝を見物するための遊歩道の起点となっている。遊歩道を辿って、上流へ向かう。不動滝の一の滝は15Mあるらしい。遊歩道脇で僅かな水流を落としている斜瀑である。簡単に登れそうだが、あえて遊歩道から降りて登る気にもならず、見るだけにとどめた。2Mの小滝を過ぎたところが二の滝の基部で、遊歩道はここまで来ている。

一の滝を見ながら遊歩道を登る

二の滝は落差23Mの直瀑で、両岸とも中ほどにちょびちょびと草が茂っている。左壁は外傾しており厳しそうだが、右壁にはそこそこ明瞭なスタンスが求められそうに見えたので、右壁を登ることにする。水量が少ないので、滝登りというより岩登りのようだ。ロープを引いて、右壁に取付く。指がしっかりかかるようなところは少ないので、確実なスタンスを探って、しっかりと乗り込んでいくように登る。上部はさらに右よりへ進路を取って、5cmくらいのしっかりした灌木に支点を取った。後続を確保し、そのまま灌木帯を斜上して落口へ登ってもらい、自分は最後に落口に立った。

遊歩道の終点に二の滝が懸っている

落口から先もゴルジュ状を呈しており、すぐに釜を持った5M滝が続いている。巻き気味に右壁を登り、2M程トラバース気味にクライムダウンして、5M滝に水を供給する釜のあるテラスに降りる。釜に水を落とす7M滝が続くが、この滝は右岸の斜上バンドから簡単に越えられる。なぜかここにはトラロープがフィックスしてあった。3×5を過ぎると、ナメとゴーロが交互に出てきて、水流が出たり伏流したりを繰り返す平凡な流れと化す。全体にブッシュがトンネルのように覆い被さった区間が多い。

5M滝の右壁
7M滝

右岸に草付スラブが見えてくると、水流は右に折れて釜を持った2M滝、三角おむすび形の深い釜を持った10M滝が続く。10M滝は細かいスタンスを拾って左壁を登った。左壁が階段状になった5M滝を簡単に越えると、再び平凡な流れとなる。

右岸の草付スラブ
2M滝と10M滝
10M滝の左壁を登る
河原が続く

210M付近にくると、ブッシュのトンネルに白い冷気が漂う。雪渓があるとも思えず、洞窟でもあるのかもしれないと思って、右岸、左岸に目をやると、左岸に洞窟を発見した。しばらく洞窟の入口付近で涼む。しばらく伏流した沢床を歩くと、左岸にもう一つ洞窟を発見する。

冷気が流れ出す洞窟

右岸に白い岸壁が見えると、沢筋は右へと折れて6M滝が懸る。左側を簡単に通過すると、釜があり12M2段の滝が懸る。下段は乾いてフリクションの効く左壁を快適に登るが、上段はヌメったナメ状になっており、水流の右側をブッシュを掴んで登った。

12M2段の滝
左壁を登る

ブッシュのトンネルと化したナメ床が続くが、ブッシュの隙間から左岸に鉄柵のようなものが見えたので、見に行ってみると、鉄柵に入口を塞がれた洞窟だった。おそらくここは銅山の採掘場だったのではないだろうか?遡行を続けると間もなく水流が二手に分かれる。

鉄柵で塞がれた洞窟

左沢に進路を取ると、間もなく林道に出た。林道にあがった場所からは、昨日辿った歩道の入口(草倉銅山本山跡)の標識が見えていた。

左沢から林道に上がる

不動沢も深沢同様、水は少なく綺麗ではないが、斜度のない平凡な渓相の間に、いくつかの開豁な滝場があるといった風情の沢だった。水と戯れる爽快さはないが、滝登りと割り切れば、それなりに楽しめる沢と言えるだろう。

 

同行者の記録

遡行図


山行最終日:2016年6月12日
メンバー:長島(L) 山崎 高森
山域: 飯豊連峰 阿賀野川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
荒砥沢林道駐車スペース(6:00)-皐月橋(6:10)-二の滝基部(6:20)-280M付近(9:00)-林道(9:40)-荒砥沢林道駐車スペース(10:25)
地形図:津川
報告者:長島

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