足水川 矢種沢~日影沢

本年度、飯豊の沢の最後は玉川支流足水川の矢種沢遡行~日影沢下降とした。去年、矢種沢流域の地形に興味を持ち、飯豊連峰からはやや外れた位置にあるものの、シーズン初めか終盤に訪れようと思っていた沢だ。

1日:

「伐採作業のため通行禁止」と書かれた林道に侵入し、日影沢沿いにある林道終点付近に車を停めて、遡行を開始する。日影沢を徒渉して横切り、矢種沢に入ると、しばらく続く平凡な瀬に続いて堰堤が現れる。左岸を巻いて沢に戻ると、ナメが目立つようになる。

立派な堰堤 左岸を巻く
この時期になると小滝の釜も難所に感じる
ナメが目立ってくる

2M滝を過ぎ、倒木帯を越えると、左岸にナメコで覆いつくされた倒木を発見して、晩御飯のおかず用に食べごろのナメコを採取する。標高365M右岸枝沢出合には、釜を持った6M滝が懸っており、左岸から巻く。

ナメコに埋め尽くされた倒木
6M滝

左岸が険しく切り立ってくると、正面に30Mの大滝を見る。基部から10M~15Mくらいのあたりが抉れてハングしており、上部には水流が一筋の白い線を描いているかのようである。右岸には急峻な脆い岩の草付スラブが広がっているため、少し戻った右岸の草付からブッシュ帯に取り付いて、スラブ帯を回り込むように365Mの枝沢を分ける尾根に出て、大きく高巻いた。この尾根上には踏跡があった。下降しているときに、次の大滝の優美な姿が目に入ったが、基部から滝を見上げるために、そのまま下降し沢身に戻る。

地形から予想した通り大滝があった
右岸を大きく巻く

小釜が三つ続き、3M滝を過ぎると、幾分幅広で中程から右岸寄りに捻じれるように流れ落ちる40M滝の基部に出る。基部の釜には、右岸から小さなナメ滝状の枝沢が流れ込んでいる。この枝沢の右岸のブッシュ帯を登り、上部は枝沢を登って、落口へ続く小尾根に取り付いて、小尾根を下降する。

さらに落差が大きい滝 ここも地形図通り
今度の滝も右岸を巻く

しばらく平凡な流れが続くが、単調なせいか長く感じる。標高600Mで(1:3)で右岸に枝沢を分けると、小滝が続き、左岸にナメ状の枝沢を分け、4M2段、釜を挟んで2M滝を越えると、再び緩いナメとなる。

穏やかなナメの渓相

幕場を探すが、河原はなく、左岸を少し登ったところに、狭いながらもテントひと張分くらいの平坦地を見つけ、ブッシュを切り開いて幕場にした。薪はあまり多く集まらず、表面は濡れていたが、結構よく燃えてくれ、湿った衣類を乾かすには十分だった。雨に降られたが、暖かく快適な晩だった。

2日:

前日登った4M2段の滝の下の枝沢に入る。ナメ滝が三つ続き、三つめは左岸ブッシュ帯を巻いて落口に出る。ガレとナメが続き、間もなく水が枯れると、急峻な壁に突き当たる。どうやら、予定より一本下流の枝沢だったらしいことに気づく。

矢種沢の枝沢を詰める

戻るのも面倒なので、そのまま山腹をブッシュ帯や樹林帯を抜けて、上流側へトラバースして、予定の枝沢の源頭部に出た。そのまま枝沢を詰めて、日影沢の乗越に発つ。昼過ぎから雨の予報なので、無駄な時間は喰いたくなかったが、ここまで約2時間、予定よりも時間を使ってしまった。

日影沢の源頭部にて
シャッターを切るまで逃げずにいてくれた

日影沢を下降していくと、次第にナメが目立つようになる。標高690Mで右岸から枝沢を合わせると、10M滝が懸っており、左岸のやや横向きに生えた紅葉を支点に懸垂下降する。

小滝と小釜が断続するナメを過ぎ、流水溝のような流れを行くと、(2:1)で右岸から枝沢を併せる。再び流水溝のような流れとなり、短いながらも雰囲気のあるゴルジュを抜けると、面倒な小滝に阻まれ、立て続けに左岸を巻く羽目になる。

夏なら釜に浸かって下降するところだが・・・
僅かな区間のゴルジュ

標高530Mで右岸から枝沢を併せ、続く3M滝は右岸を巻くと、谷は開けてきて、面倒な巻きはなくなるが、両岸は藪が多く、沢通しに歩かねばならず、意外に時間がかかる。

3M滝
平凡な流れが延々と続く

標高445M付近では、ナメ床上で水路のような溝が分岐した面白い流れがあると思ったら、正に水路であり、左岸に口を開けた取水口へと流れ込んでいた。

水路・・・?
取水口・・・水は何処へ引かれているのか・・・

6Mの滝を右岸の杉の樹林帯から巻き、尚も平凡なナメと瀬を下降すると、(2:1)で右岸から大きな枝沢が入る。枝沢を覗き込むと赤テープがあり、地形図上もこの枝沢出合付近から、右岸に林道が来ているので、ここで下降を打ち切って、赤テープのところから岸に上がった。

地形図では林道が伸びているが、ここまで伸びているのは山道で、途中日影沢を渡って、150Mほど歩いたところで車が通れる道となっていた。さらに100M先が車を停めた所だった。ちょうど雨が降り出す前に車に乗り込むことができた。

本ルートは、沢登の対象としてはあまり面白くないが、矢種沢の二本の大滝は見ごたえがあった。また、この流域には、ナメコが多かった。

 

同行者の記録

遡行図


山行最終日:2014年11月2日
メンバー:長島(L) 石田
山域: 飯豊連峰 荒川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
1日:林道終点付近(8:20)-30M滝基部(9:50)-滝上(11:20)-40M滝基部(11:40)-滝上(12:15)-標高700M付近幕場(14:20)
2日:標高700M付近幕場(7:30)-矢種沢と日影沢間のコル(9:35)-標高530M付近(12:05)-標高340M右岸枝沢出合(14:05)-林道終点付近(14:20)
地形図:長者原
報告者:長島

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