内の倉川 石ミキ沢

前回石ミキ沢を計画した時は、ダムの水位が上がっており、沢の水量を確認できなかったため、四郎左ェ門沢~松ノ木穴沢に転進したが、今回は梅雨も明けて、赤谷のアメダスもここしばらく降雨を観測していないため、好条件確実と見込んで再度この沢を計画した。

1日:

内の倉川は本流と左岸の沢を登ると、加治川側に下山することになるため、最近調達した折り畳み自転車を加治川治水ダムにデポして、内の倉ダムのバックウォーターに向かった。平日とあって、他に駐車している車もなく、ダムを見渡しても少数の釣り師がいるくらいだった。既にメジロが発生しているが、数匹まとわりついてくる程度だ。警戒してフラッドラッシュを着込んだのが裏目に出て、登山道(廃道)を歩く間は、閉口するほどの暑さだ。本流の水量は、梅雨が明け後、降っていないようで、前回来た時からは、かなり減っているようだ。

旧登山道を歩いて、石ミキ沢の出合を過ぎ、四十八沢出合近くで懸垂下降して沢床に降りる。登山道は、所々不明瞭なところもあるが、鉈目があるので、この辺りまでは十分に辿れた。しかし、登山道の本来の下降点は全く分からなかった。前回からは水温もだいぶ上がっているみたいで、水に浸かっても、あまり冷たさを感じない。

四十八滝沢出合下流の渓相

四十八沢の出合の滝を、今回は下から見上げることになる。こちらから見てみると、釜に飛び込んで下降できなくもなさそうだ。

四十八滝沢の出合に懸る滝

5Mの滝は左岸のウドの斜面から小さく巻く。しばらくは浅い瀬が続いて、10Mと15Mくらいの2連瀑に着く。前回同様に、右岸手前の沢から踏跡を辿って、これらの滝を巻いた。

2つの連瀑の下段の滝

要平沢を分け、直進するゴルジュへ進む。両岸ともに垂直に切り立っており、袋小路を成す行き詰まり点には、右側に12M位の滝が懸っていて、その水流は対岸にぶつかって二段の滝であるかのように見える。引き返して、中間尾根から高巻いて、最後は草付をトラバース気味に下降して、8Mくらいの滝の上に降りた。

沢は左に折れて、両岸に門のような岸壁が見えてくる。右岸の枝沢に懸る滝の基部を通って、4Mの大きなチョックストーンを持った2条の滝を巻き気味に越えると、スノーブロック、短いブリッジ、20Mの雪渓が続く。雪渓を潜った先にはさらに巨大なスノーブロックが散乱し、ここを縫って抜けるとゴルジュとなる。

門のような両岸の岩壁
スノーブロックが谷を塞ぐ
さらに大きなスノーブロックを越える

ゴルジュに入って最初に懸る7M滝は釜に浸かって右壁のバンドに攀じ登って、荷揚げした後、後続を右側の水流沿いに引き上げた。次の5MCS滝は左壁を越えようとするが、ハンド・スタンスともに甘く、一旦引き下がって、合羽を着こんで空身で再挑戦するが、ここで急に増水してきたため、敢無く引き下がることにした。倒木にロープをかけて、下流の7M滝を懸垂で降りて、スノーブロックが散乱しているところに注いでいる右岸の枝沢との間の尾根に取りついて、ブッシュ帯をトラバースする。

増水前の2条の滝
右岸から高巻き

ゴルジュの奥に見えていた滝の、さらに上流に懸る滝の上に降りると、またも先にブロックとブリッジがある。ブロックをすり抜けて、ブリッジの手前から先を窺うと、8Mくらいの滝が懸っていて、登るのは難しそうである。ブリッジを潜りたくない心理も影響して、引き返して、高巻き下降点のやや下流側対岸のルンゼから巻きにかかって、8M滝の上流に懸る10Mクラスの滝が三つ連なった先に下降した。この高巻きの途中、地蜂に三カ所刺された。すぐに痛みは引いたが、帰宅後少し腫れて痒くなった。しかし蚋に比べれば遥かにましだった。

そろそろ幕場探しのつもりでいたが、再び小さなゴルジュとなり、釜を持った5MCS滝に歩を妨げられる。釜に浸かって左のナメ状の流れの下に取り付くまではうまくいったが、樋状の上部はホールドがなく、水勢に耐えられそうにない。左壁を少し下流側に戻ったところから、細かいホールドを拾って少し登り、際どくトラバースして、辛うじて落口に降りることができた。荷揚げをして、後続には自分が登れなかった樋状を登ってもらった。

5M滝は見た目より苦労した
ロープを引いて荷揚げと後続の確保

このあと10M2段が懸っていて、右壁を登れそうだが、楽をして(たぶん自分にとっては右壁を登ったほうが楽なのだが)右岸を巻いて落口に出た。下から見上げた印象通り、滝上は開けており、ちょうど落口に広い砂地があったので、ここを幕場にした。ロープを張るためにおあつらえ向きの倒木と灌木もあって、薪も十分。雨にも降られず、快適な一夜を過ごす。

登れそうだったが巻いた10M滝

2日:

下山の長さと、車の回収時間を見込んで、早めに出発する。地形図で見る限り、あまり厳しいところはなさそうだが、そこは飯豊、何があるか分からない。

幕場を後にすると、ゴーロが続き、右に、左に、立派な滝を懸けた枝沢を見ながら、ぐんぐん距離を稼ぐ。しかし、昨日CSの滝でさんざん水を浴びたのが影響しているのか、いつになく足が重い。

二日目は平凡な渓相が多くなる

890Mの二俣の手前で、スノーブロックがあったが、問題になるようなものではなく、簡単に横を通り抜けた。(1:1)で10Mの滝を連ねる左俣を分けると、右手に草付を見ながら、小滝、ナメ、5Mヒョングリ滝、樋状ナメが続き、下部のナメとヒョングリ滝は左壁を登って、樋状ナメは樋の中を突っ張りを交えて越えた。上流ではここが唯一の滝場で、この後は再びゴーロ歩きで、1050Mの二俣となる。

左俣に連なる滝
右俣上流部の連瀑帯
連瀑帯を登る

左俣の方が、明るくて魅力的だが、水量も少なく、大したところも出てこないと思って、やや陰気な右俣へ進む。沢が左に折れて、滝を懸けているところで、遡行を打ち切り巡視路に向かって詰め上げた。

左俣右沢 もうほとんど水が流れていない

猛暑の中を、落ち葉で滑る巡視路を汗だくで降り、赤谷林道では、蕨を摘みながらだらだらと加治川治水ダムを目指した。最後に自転車で、車を回収しに行って、約1時間で再び加治川治水ダムに戻って、ようやく帰路に着いた。

 

同行者の記録

遡行図


山行最終日:2014年8月2日
メンバー:長島(L) 鈴木
山域: 飯豊連峰 加治川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
1日:内の倉ダム(7:35)-四十八沢出合下流30M付近(10:05)-460M左折点(12:25)-680M幕場(17:30)
2日:680M幕場(6:30)-1050M奥の二俣(8:45)-巡視路(9:50)-赤谷林道(12:20)-加治川治水ダム(14:45)
地形図:上赤谷・二王子岳・東赤谷・蒜場山
報告者:長島

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