長走川 淀ノ沢~大面沢

長走川の淀ノ沢。昨年、杉ノ沢を下降したが、その杉ノ沢の右岸から入り込む沢だ。劣悪な長走林道を慎重に運転しながら林道終点付近まで行く。車には相当辛い林道だ。駐車スペースを見つけて、支度をして林道終点~踏み跡を辿って本流に入る。一箇所深いゴルジュがあるが、左岸から簡単に巻ける。程なく右岸から杉ノ沢が出合う。最初のゴルジュを抜けたところで雪渓が現れる。まずは潜って抜ける。すぐに次の雪渓、これは右岸から雪渓の上に乗る。2段5mを水にたっぷり浸かって取り付く。ゴルジュの中に見上げるように雪の塊が聳えており、左奥から10mほどの2段滝が豪快に水を落としている。昨年の下降時に大きく巻いた箇所と思われる。少し戻って右岸のルンゼから巻く。しかし今年は雪渓が多い。このあと、淀ノ沢の出合までは単調だ。淀ノ沢の出合でお昼にして、淀ノ沢に入る。ゴルジュを挟んで雪渓だ。雪渓下を潜るが、雪渓の中に3mほどの滝がある。右側から回り込むように巻く。右岸枝沢を使って後半の雪渓は巻いてしまう。しかし雪渓の多いこと。昨年は全く雪渓がなかったのに。沢は両岸が迫り、狭いゴルジュになる。小瀧が続くが、3m5mの滝はまとめて左岸から巻く。ゴルジュを抜けて右岸に雪渓が残っているがその上に落石の塊がある。間も無く崩壊するであろう。2m滝を超えて続く3m滝。リーダーは左を微妙に登って行くが、あまりに微妙なのでお助け紐を出してもらう。再びゴルジュに入るが、特に困難な箇所はない。左岸に手頃なスペースがあったので整地してテン場とした。マキも豊富で快適な夜を過ごせた。

翌日は、曇り空である。午後には本降りになる予報になっている。増水すると本流遡行が困難になるので、場合によっては本日で下りてしまうことも考えながら遡行開始する。ゴルジュの中の4m滝は左岸のリッジを利用して巻く。3m級の小滝が続く。左岸からの枝沢を見送るとゴルジュに入る。突っ張りを交えながら小滝群を抜ける。最後の雪渓を抜けるとほどなく水も枯れる。詰め上げると見覚えのある湿地にでる。地形図を確認しながら、大面沢に下りてゆく。あちこちから水が湧き出ており、結構水量豊富である。特に困難な場所はなく淡々と下降できる。一箇所広大な雪渓が出てきたが、乗っかることができた。計画では650m付近の右岸枝沢を遡行して小面沢を下降することになっているが、時折強く降る雨で翌日の本流遡行が心配になったので、そのまま大面沢を下降する。昨年遡行した鈴ヶ滝沢が左岸から出合う。この辺りは単調な河原歩きになる。事前情報によれば、左岸に作業道があるはずなので、注意しながら下降するが、発見できずに本流に出合う。少し戻って、左岸の尾根に出てみる。尾根を東に辿って行くと明瞭な踏み跡に出た。長走川と並行して道は続いている。本流にかかる橋は今にも壊れそうな吊橋だ。高さはないので問題ないが、一人づつ渡る。そのまま林道に出て車に戻った。すでに土砂降りで、急いで荷物を積み込んで温泉に向かった。

山行最終日:2017年7月16日
メンバー:長島(L) 石田
山域: 同行者の記録
山行形態: 沢登り
コースタイム:
地形図:蒜場山
報告者:石田