倉手山

倉手山への登山道としては、牛の倉の上の沢の右岸から登っていく道の他に、飯豊山荘に向かう車道が玉川の左岸に渡る橋の近くにも道があるようだ。今回は牛の倉の上の沢の右岸の道を往復した。
本来は、倉手山を登る予定ではなかったが、朝方降っていた雨のため飯豊山荘で様子を窺っていたら、9時を過ぎていたことと、午後から雨の予報を鑑みて、短い時間で体を動かしておくことができる程度のルートとして適当だったため、思いつきでひと登りしてみることにした。

 

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登山道入口と車道を挟んで反対側に広い駐車スペースがある。登山口から登り始めると間もなく左に折れて階段が設えられた急登となり、やがて九十九折の急登となり、ぐんぐん高度を上げていく。道には落ち葉がびっしり降り積もっており、少し注意が必要である。足元に松葉が増えてくると、次第に斜度が落ちてきて幾分楽になる。道の両側にはブナの橙色、コシアブラやタカノツメのレモン色、石楠花や松の緑など、色とりどりの葉が目を楽しませてくれる。梅花皮山荘のある川入付近へ続く尾根と合流すると、さらに斜度が緩くなり歩が捗る。この辺りは低木が主となり、落葉樹が多いため、展望が開けてきて、玉川下流方面が一望できるようになる。

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尾根を登りきると780Mの緩やかなピークで、そこから倉手山に向かって緩やかな鞍部を通過する。最低鞍部には玉川側に三本の松が立っている。このコルからは内川の展望が良い。比較的なだらかな斜度とやや急な斜度を交互に繰り返しながら高度を上げると、木の根が張り廻った急斜面となる。道の先に空が見通せるようになり、山頂に着くかと思わせるが、斜度の変化点まで登ると、さらに平坦な道が続いており、30~40メートル程進んだ後にわずかに高くなったところに三角点が見えてくる。

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山頂は10人くらいくつろげる広いスペースがあり、その中央に倉手山952メートルの標識がある。周囲は360度開けており、とりわけ飯豊連峰を一望できる位置にあるが、この日はガスがかかっており主稜線に連なる山々の頂を目にすることはできなかった。山頂から南西方面へ降っていく踏跡があったので、この踏跡が飯豊山荘へ向かう途中にある橋の近くに通じている登山道であろう。少し藪っぽい道である。往路を降って駐車スペースに戻った。

山行最終日:2013年11月3日
メンバー:長島
山域: 飯豊連峰
山行形態: ハイキング
コースタイム:
登山口(9:15)-倉手山山頂(10:35)-登山口(11:35)
地形図:長者原
報告者:長島