荒谷沢

荒谷沢は大里峠の北東300M付近を源として、若ぶな山に連なる山々と蛇崩山に連なる山々に挟まれた狭い谷を北上して、岩船発電所付近で荒川に注ぐ沢である。流程は5km強だが、標高差は400M程しかなく、沢登りを志向する人ならたいていは“スカ沢”だと思って見向きもしないだろう。飯豊の前衛にあって、ある程度の規模を持つ沢なので遡行することにしたが、スカであることより終始藪に覆われてはいないかという危惧を感じていた。

前泊した道の駅胎内から車を走らせ、途中コンビニで朝食を摂って越後片貝駅に到着する。駅に隣接する駐車場に車を停めた。国道を小国方面に向かって歩き、荒谷トンネル入口手前の側道に入る。すぐに踏切を渡って岩船発電所を通り過ぎると、荒谷沢バックウォーター上に架かる橋にさしかかる。橋の下は堰き止められた荒川が水を湛えている。橋の隣には米坂線の小さな鉄橋が懸っていて、小国寄りに踏跡がある。ここで沢支度をして踏跡を辿ると、すぐに線路を横切り荒谷沢右岸に道が続いている。道の下はゴルジュになっており、いくつかの小滝が懸っている。100Mほど行ったところで道は無くなり、沢へ降りるロープが垂れており、ここで沢へ降りて入渓した。

橋から見下ろしたバックウォーター付近
踏跡は線路を渡っている
荒谷沢右岸に続く道

沢に降りると30Mくらいでゴルジュになり、ちょっと深い釜を持った2M滝が懸る。胸まで浸かって滝に取付いて越え、続く2M滝を越えると、両岸にコンクリートの礎石がある。左岸の壁の上にある程度の広さのバンドがあるように見えたので、かつては道があったように見受けられる。ゴルジュはここで終わり、平凡な河原歩きが始まる。

少し深い釜を持った2M滝
ゴルジュを抜けた後の平坦な渓相

水量は多いとは言えず、どこで枯れてもおかしくないような雰囲気が漂う。両岸ともに断続的に植林が広がる中、左右に小さな枝沢を分け、右岸が少し広くなったところ(多分220M付近)を過ぎると、7M滝が懸る。この緩い沢でも滝があるのかと、少し感心しながら右壁から簡単に越えた。

7M滝

少し進むと1M~2Mくらいの岩のゴーロとなって左岸に枯れた枝沢を分け、さらに出合から30Mほど奥に滝を懸ける細い枝沢を分ける。ナメ交じりの平凡な流れを行くと、両岸が切り立ってきて直登するにはホールドが乏しい10Mの滝が懸る。左右とも巻けそうだが、スラブ状の右壁から小さく巻き気味に越えた。すぐに末広の釜の樋状2Mが続くが、釜の手前から左壁のバンドを斜上して滝上に至る。

10M滝

一旦伏流するとナメが目立つようになり、筒状の壁に囲まれた釜の4M滝を皮切りに、串団子状に小釜が連なるナメの小ゴルジュが続く。ゴルジュを抜けると少し藪っぽい雰囲気で、水は今にも枯れそうなほど細くなるが、再びゴルジュとなって小滝、3段6Mと続く。ナメを挟んで3M、さらに30M先に12Mと続く。12M滝は右壁上部は登れそうだが下部がハングしているので取付けず、20M程戻った所から左岸を巻いて落口に抜けた。

一旦伏流した後のナメ
筒状の壁に囲まれた釜に落ちる4M滝
水は細くなり草叢に消えそうになる
3段6Mの滝
12M滝

沢型は明瞭さを保ったまま藪に覆われることなく枝分かれしていく。ほぼ水が涸れかけた分岐を右へ進んで沢型を抜けると、ブナ林が広がっていた。さらに小高くなったピークへ登っていくと、うっすらと踏跡ができており、ピークを越えたところで鉄塔管理用の巡視路らしき道に出た。

道のような河原 水が無くなりかけても沢型は明瞭
源頭付近
巡視路に出る

道型を辿っていくと、大里峠の北側に3本並んでいる送電線の鉄柱を順に通り過ぎて、大里峠に降り立った。大里峠からは明瞭な道を辿って大里峠入口と書かれた広場に出た。わかぶな高原スキー場前まで林道を辿り、スキー場前で昼食を摂って越後片貝駅へ戻った。

巡視路を辿る
大里峠

 

遡行図

 

天候:朝のうち曇のち晴


山行最終日:2018年8月15日
メンバー:長島
山域: 飯豊連峰 荒川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
越後片貝駅P(6:10)-岩船発電所(6:30/45)-450M(10:00)-巡視路(10:50)-大里峠(11:20)-大里峠入口(11:45)-わかぶなスキー場前(12:20/35)-越後片貝駅(13:10)
地形図:小国
報告者:長島

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