長走川 黒森沢

黒森沢は出合からわずかで二俣となる。右俣は三つのまとまった滝場を擁しており、直登あり高巻きありの遡行が楽しめる。一方左俣には唯一滝らしい滝8M直瀑が懸っている。遡行時は巻くことになりそうだが難しくはなさそうだ。下降向きと言える。

26日:曇

前日の大雨と当日未明の強い雨のため、本流は予想通りかなり増水している。当初の予定では26日に小面沢を遡行することになっていたが、徒渉困難のため27日に予定していた黒森沢へ向かった。

赤沢手前の蕨が茂った広場に、蕨を押し倒して車を停める。黒森沢へ向かう途中に橋から見下ろした本流は濁流と化していた。黒森沢も相当の増水が予想されるものの、本来水量の少ない小沢なので何とか遡行できると見込んで出合へ向かった。

増水した長走川

林道終点から山道を辿ると間もなく黒森沢出合付近に着く。予想通り増水しており、沢床もかなり見え難くなっていた。それでも水深は概ね膝下で、徒渉しながら浅い所を選んで遡行する。約10分で二俣に到着する。水量比は(1:1)である。

黒森沢出合付近

左俣を分けて間もなく落ち込みが二つ続き、その奥に5Mの捻じれた滝が懸る。増水しているだけに落込みとは言えども迫力を感じる。5M滝は右から小さく巻いて落口に出た。しばらく平凡な流れとなった後、小ゴルジュ帯に2~3Mの滝が続く。最初の滝は左側の外傾した斜上バンドから越えたが、二つ目の滝はのっぺりしていてホールド乏しく釜は白泡で真っ白である。右岸からブッシュ帯に取付いて三つ目の滝ごとまとめて巻き、小ルンゼからゴルジュの上流に下降した。

小さな落込み
5M滝
小ゴルジュ最初の2M滝
二つ目の滝3M

平坦な流れとなって左右に細い枝沢を分けていくと再び滝の連続となる。上面が平らなテーブル状の岩から落ちる2M滝、3M2段の斜瀑はいずれも左から越え、3.5Mは右から越えた。少し間をおいて右に支流を分けた後2M3段の小滝に続き6M直瀑を左の凹角状から巻き気味に越えた。渓相はだいぶ上流に来たような感じになる。

平坦な流れ
2M テーブル状の滝
2M3段の奥に6M直瀑が続く
だいぶ上流に来た雰囲気になる

575Mで(3:1)の水量比で右に枝沢を分けると三つ目の滝場となる。5M滝を左からブッシュを掴んで巻き、3Mを右から登ると7M樋状の滝へと続く。花崗岩の樋に飛沫を上げて水流が滑り落ちていたが、左壁から樋の中に右足を乗せて目いっぱいにフリクションを効かせて最初の二歩をクリアすると、樋状左側のホールドに手が届いて突っ張り気味に登って落口付近は左側にあがった。すぐに6Mのヒョングリ滝が続くが、壁面の凹凸は全て外傾していて登れないので右から小さく巻いた。

5M滝
6M ヒョングリ滝

一旦河原状となって、後に670Mで(1:1)、715Mでも(1:1)で水流が分かれる。いずれも左へ進み、850M付近で左の細い枝沢に入った。枝沢はほとんどが湧水だったためすぐに涸れる。疎らなブッシュの斜面を登って、左俣と右俣の中間尾根に出た。

上流では分岐があるごとに左へ詰めて行く

左俣へ向かって下降すると10分程で水量乏しい窪に出た。3M、小滝をクライムダウンすると(1:2)で右から水流を併せ、さらに705Mで(3:2)の水量比で右からの流れを併せる。尚も降ると2M前後の滝が三つ続き、三つ目のみ右岸を小さく巻いた。

左俣は右俣より水も滝も少ない
幾つかの流れが集まって沢らしくなってくる
少し落差があるところが出てきた

少し間をおいて右から細い枝沢を併せた後、8Mの直瀑が懸る。滝上から見た感じでは左右両側にルンゼがあるように見えたが、右岸にしっかりした幹の樹木があったので、これを支点に懸垂下降した。滝下から見返すと、左側のルンゼに見えたのは枝沢だった。小滝はあるものの平凡な流れが続き、550M付近に4×5のヒョングリ滝が懸るものの簡単にクライムダウンでき、510M付近で左俣最大の枝沢を(2:1)で併せると、森の中の穏やかな流れとなって間もなく二俣に戻ってきた。

8M直瀑

右岸から左俣最大の枝沢を併せる
渓相が一層落ち着いてきた
森の中を流れるようになると二俣は近い

往路を辿って駐車スペースに戻り、車で上の峠まで戻ってテント泊とした。峠の駐車スペースはほぼ平坦で、空気も乾いてきて快適だった。

27日:晴時々曇

余りにも林道が荒れているため徒歩で長走川へ向かった。九十九折の最後のカーブを過ぎて、分岐から折り返すようにぬかるんだ道を辿って吊橋付近に出てみると、増水はまだ引いておらず小面沢へ向かうまでの徒渉はかなり危険を伴う状況だった。ここで小面沢を断念して峠に戻ることにしたが、林道を戻ってもつまらないので、峠付近から流れてくる支流を登ることにした。

長走川本流吊橋付近

林道の橋から見下ろした感じは藪っぽい沢だったが、沢に降りて遡行してみると意外にすっきりとしていて渓相は悪くない。傾斜が緩いためほとんど滝らしいたきはないが、上流部に3M滝が懸っていて少し楽しめた。500M付近で傾斜の少ない枝沢に入り、藪っぽくなってきたところで左岸の尾根に上がって詰めて行くと、峠の少し手前で林道に出た。

意外にすっきりした渓相

峠から林道を降る際は、何か所かで車を降りて林道の掘れ具合を確認してタイヤを通らせる軌跡を検討したり、掘れたところを埋めて浅くしたりしながら、用心深く車を走らせた。今回道の凹凸を減らすために100kgの砕石を用意したが、先月よりもかなり荒れており、とても埋め切れる状態ではなかった。次回以降ここを訪れる際は、普通乗用車で入るのはやめた方がよさそうに思えた。

 

同行者の記録

遡行図


山行最終日:2017年8月26日
メンバー:長島(L) 匿名
山域: 飯豊連峰 阿賀野川
山行形態: 沢登り
コースタイム:
26日:赤沢手前駐車スペース(7:50)-黒森沢出合(8:40)-二俣(8:50)-625M(12:25/12:50)-850M(13:10)-中間尾根(13:30)-左俣(13:40)-510M枝沢出合(15:15)-二俣(15:45)-駐車スペース(16:40)
27日:上の峠(6:15)-吊橋(7:10)-無名の沢(7:55)-上の峠(9:10)
地形図:蒜場山
報告者:長島

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください